南大門の小さな横丁は美味しい湯気漂う

こんにちは。放浪のバックパッカー旅すけです。
いつも股旅ブルースをご覧頂きありがとうございます。

世界を股にかけて旅する股旅ブルース。
今回からは韓国ソウルの旅。日本からも近くて行きやすいソウルはB級グルメの宝庫
美食を求めて半島に降り立つべし!

南大門市場の名物横丁、カルグクスはオモニのお味。

熱々のテンジャンチゲが恋しくなったら、それはソウルが呼んでる証拠。
今やアイドルとオシャレなカフェの巣窟となった韓国も、まだまだ路地裏には美味しい湯気が立ち昇っている。
今回はそんなソウルの地元で愛されるグルメを覗いてみた。

最初に向かったのは南大門市場
ソウル駅から徒歩で行ける有名市場はいつもごった返している。
韓国の喧騒は心地よい。街中に乱立するハングルの看板は難解だけど、古い商店や露店はどことなく懐かしい感じがして異国とは思えない風情がある。

ここ南大門も同様で、店先に溢れた衣料品や食料品、馴染みある呼び込みの声が古き日本の風景を思い出させるのだ。
地下鉄の会賢(フエヒョン)駅を上がると市場の大通り前に出る。
右手に行くと衣料品が主だった商店街やショッピングセンターがあるし、左手は迷路のような路地に昔ながらの食堂が軒を連ねる。

だけどちょっと待ってくれ!ディープな南大門市場は入口にもあるのだ
市場入口の門を潜ると、ビニールカーテンで仕切られた小さな横丁があるではないか。
これこそが南大門市場名物カルグクス横丁!
カルグクスとは韓国式手打ち麺の事、手切りの純白麺はうどんのようにツルツルシコシコ。
奥に通ずる横丁は両脇にカルグクスのお店が並び、美味そうな出汁の香りを漂わせているのだ。

しかもカルグクス食堂は全てカウンター席だけの為、道沿いにズラリと椅子が置かれ客は肩寄せ合ってカルグクスを啜っているではないか。
あ〜このB級な感じ、堪らない。これこれ〜、求めてたのこれ〜!
どの店にしようか迷っていると、両側からオモニ達の激しい呼び込みが!!
“うちに来なさいよ!”“こっち座りなさいよ!”
オモニ達の黄色い声援が四方八方からか!!もう気分は歌舞伎町である。
こんなにお姉様方に誘われると悪い気しない。
全部のお店で食べてあげたいけど、ごめんよ、オモニ、胃はひとつだけなんだ。
泣く泣く断りながら一軒の食堂に座るのだった。

やって来たのは巨済食堂(コジェシッタン)

韓国メディアに取り上げられ、韓国好きな日本の芸能人にも人気の食堂。
頭上に掲げられた看板にはテレビ放映の様子が描かれていた。
いつも思うのだが、韓国のテレビ出ました広告ってすごいよな、電光掲示板でめちゃめちゃ気合入っとる。
青山テルマが好きなタイプだ。

席に座ると早速注文、名物カルグクスは8,000ウォン、他にも麦飯ピビンバや冷麺もあったりする。
待って、カルグクスとピビンバのセットメニューで8,000ウォン!?同じやん!?
あっそうか、ピビンバちょっと小さいのかな・・、半チャーハン感覚だね。
でも同じ金額でカルグクスとピビンバ両方味わえるならお得だな!
オモニ!セット頼む!

早速やって来たのはピビンバとキムチと野菜スープ
いやっピビンバ普通サイズじゃないか?
コチュジャンとゴマ油香る具材が麦飯と混ざって美味しい!
新鮮なチシャと豆もやしがあっさりして食べやすいのだ。
そしていよいよ大本命カルグクスと思ったら一緒に冷麺もついてきた!

なんじゃこれうどんにピビンバに冷麺ってスーパー糖質祭りか!?
ソウルのオモウマい店かっ!騒ぐんじゃない!
冷麺はモチッとした麺に甘辛いタレがマシソヨ!
ついつい箸が伸びちゃう一品。
そしてカルグクス、イワシや昆布のダシが良い味出してる〜。
熱々のおつゆが五臓六腑に染み渡る。
麺は手切りだから食べ応え抜群、お出汁とも絡みやすく香り高い味を堪能できる。
更にキムチなんて入れちゃうと味変でスパイシーにも出来るのだ。
なんだかんだで結局全部平らげちゃった!
オモニよ、美味しい料理をありがとう。後ろ髪引かれる思いで一声かけるのだった。
カムサハムニダ・・。

迷宮グルメの決定版!嗚呼、思い出のサムゲタンよ。

さて、南大門市場の旅はまだ続く。
お次は迷宮食堂街へ。
賑わうメインストリートを北上して左に曲がって裏路地に直行。
年季の入った昔ながらの食堂街が広がるのだ。

食堂は太刀魚の煮付けやサンゲタン、テールスープなどなど盛りだくさん。
ここに僕の行きつけのお店、ソウルサムゲタンがあるのだ。
ソウルと言えばここ!トランジットでソウルに来る度に立ち寄ってしまうのだ。

太刀魚食堂街を過ぎたあたりに・・、あれっどこだっ?
可愛い看板が目印なんだけど。
まさかっまさかっ!
“そこなら閉まったわよ”嘘だろ、オモニ!嘘だと言ってくれ!愛してると言ってくれ!
なんと閉店だとっ!く〜、これもコロナの影響かっ!ショック過ぎてうなだれてしまう・・。しょうがないから過去の写真を。

かつて南大門市場にあったソウルサムゲタン
オモニの手作り参鶏湯は濃厚なスープに丸々一羽の鶏が入浴して出てくる。

中身は高麗人参から餅米、なつめが入って具沢山
熱々スープを啜れば寒さ吹き飛ぶ事間違いなし。
体をポカポカ温めてくれる薬膳料理なのだった。あ〜恋しい。

横丁は他にも食材の店があったり、道端でオモニ達がコチュジャン作ってたり韓国下町の雰囲気抜群。
ここも賑わいが戻って来たようだけど、まだまだコロナの影響が残る。
これからも昔ながらのお店が残ってほしい南大門市場なのだった。
それではサランヘヨ

南大門カルグクス路地
남대문 칼국수골목
42−1 Namdaemunsijang 4-gil, Jung-gu, Seoul, 韓国
서울특별시 중구 남대문시장4길 42−1
5:00~21:00