遺跡の街を染めあげる壮大なる夕日

こんにちは。中年バックパッカー旅すけです。
いつも股旅ブルースをお読み頂きありがとうございます。

世界を股にかけて旅する股旅ブルースでは僕がこれまで訪れた海外のグルメ情報、街歩き、観光、現地の暮らしなどをご紹介して行きます。

前回まで、アテネのプラカ地区をプラプラ散策しましたが、そうこうするうち日も暮れ始め

巨大な夕陽が遺跡の街を赤く染めるのでした。

暮れゆく遺跡街に心奪われる。

ホテルテンピはアテネ市の中心地モナスティラキ公園から徒歩5分の場所にあります。
レストランやBarで賑う繁華街に面しておりプラカ地区にも徒歩で行ける好立地と€39の格安価格も決め手だったのですが、上階からの眺めがこれまた格別。
なんと丘の上のアクロポリスが一望出来るのです。
日中の眺めだけでなく朝日に照らされた姿や夜のライトアップされた姿と様々な顔を持つパルテノン神殿を楽しむ事が出来ます。

今回予約したのはもちろん5階の部屋。
チェックインを済ませ部屋に入ると窓から差し込む陽光が室内を暖かく照らしていました。
眼前に広がるアテネの街とアクロポリスは夕陽に染められ昼間とは違った景観に移り変わっているのです。
蜂蜜色の遺跡や市街地は緋色に色付き、穏やかな煉瓦色に変わります。
まるで輝く青年期から壮年期へと円熟したかのよう。
夕暮れの美しさはこの中年男をますますアテネの虜にしてくれたのでした。

そんな街をベランダからぼんやりと眺めているとこれまでに様々な旅先で見てきた夕陽の雄大な姿が思い巡るのでした。
マラッカの夕陽、、サハラ砂漠の夕陽、、ガンジス川の夕陽、、。
夕陽って世界で一番美しいと思うのです。
どこで見ても平等に美しさと暖かさを与えてくれるその器のデカさに神々しさすら感じます。

僕の器なんてね、極小ですよ。
おちょこですよ、いやおちょこの裏側ですよ。
器の大きい男になりたいと常々思うのです・・。
ダバダ〜、ダバダ〜、ダ〜、ネスカフェゴールドブレンド。

な~んて感傷的になっていると、急に腹が減ってきました。
ポクポクポクポクポク、ポンポンポンポーン。
(孤独のグルメ風に)

腹が減っては旅できぬ。松尾芭蕉先生も言ったとか言わないとか・・。(たぶん言ってない)。
早々に部屋を飛び出すのでした。
日中は強烈な熱気に晒されるアテネの街も夕刻に達すると、暑さも幾分か弱くなり街歩きもしやすくなります。

うーむ、タベルナ(レストラン)は数あれど、どこがよいのやら・・。
こんな時、優柔不断なのです。

あちらこちらで呼び込みのお兄さんが立ってますが・・、
えっワンドリンク付けてくれるって?
はい行きます。即決です。早いです。

タベルナMYTHOSでギリシャ料理をたべる。

今回おじゃましましたのは、オシャレなタベルナ、MYTHOSさん。

そう言えばギリシャ名物ムサカを食べてなかったな・・。

ムサカとは茄子やジャガイモ、トマト等の野菜と、ひき肉のソースを重ね焼きにしたラザニアに似た料理です。
チーズの香りが食欲をそそります。
中には野菜もたっぷり入ってますが、ミートソースが溢れ出て肉の宝石箱やー!
少ないかなと思ったら結構ボリーミーな一品です。
美味しゅうございました。岸朝子です。

続いてグリークサラダ。

トマト、きゅうり、オリーブのサラダの上にドカンと鎮座するのは
笑点の座布団ならぬ、フェタチーズ。
フェタチーズとは日本では中々耳にしませんが、山羊や羊の乳から作ったギリシャを代表するチーズ。似た製法のチーズは数あれどフェタと名乗れるのはギリシャ産だけらしいのです。

このフェタチーズを潰してサラダと和えれば濃厚な味が口の中に広がります。
美味い!フェタとサラダが絶妙のコンビ!
毎晩、チーカマとワンカップ大関の泥酔コンビが定番の僕も、今夜だけはフェタに浮気ぎみです。
お腹いっぱい、ごちそうさまでした!

タベルナを後にする頃には日もとっぷりと暮れ、あたりは一変、街灯ゆらめくムーディーな雰囲気に。これもまたアテネの顔のひとつかなと、、。
美しいアテネの街は様々な表情でこれからも旅人達を魅了するのでしょう。

丘の上にはスポットライトに照らされたアクロポリスがそびえ数千年の時を経て今も神話の神様がアテネの街を見守ってるようでした。

明日はメテオラで有名なカランバカに向け出発します。

Mythos
Thrasivoulou 2, Athina 105 56 ギリシャ
Θρασύβουλου 2, Αθήνα 105 56