路地裏にはためく万国風トルコ国旗

こんにちは。中年バックパッカー旅すけです。
いつも股旅ブルースをお読み頂きありがとうございます。

世界を股にかけて旅する股旅ブルースでは僕がこれまで訪れた海外のグルメ情報、街歩き、観光、現地の暮らしなどをご紹介して行きます。

前回まで、ブルサ名物イスケンデルケバブのレシピで一攫千金を画策するも全く会得できず、逆に胸やけに苦しむ旅すけなのでした。
今回はトルコのカフェでのんびり過ごします。

街のホッとステーション、トルコの癒し空間はチャイハネ

さて、日本でも人気のカフェですが皆さんのお好みはどんな所ですか?
人気のカフェでラテ飲みながら楽しくおしゃべりとか、
純喫茶で本格的なコーヒーとゆったり読書とか、
お気に入りのメイドさんに癒されるとか。

カフェと一言で言っても様々ありますが、ここトルコではチャイハネと呼ばれる喫茶店が一般的だったりします。
もちろんコーヒーを提供するカフェもありますが、街の至る所で断然多く見られるのはこのチャイハネなのです。
名前にある通り、主にはチャイを提供してくれるのですが、
ローカルで小さなチャイハネだと一杯なんと2トルコリラ!
なんと約45円ぐらい。

日本で一杯お茶飲む分の6分の1ぐらいですよ。
このお値段で美味しいチャイが飲めるなんてトルコなんていい国。

ちなみにトルコのチャイは主にリゼ・ティーと呼ばれる紅茶を使用しています。
名前も中国茶のchaに由来しているそう。
日本人にとってはアジアのお茶同士、馴染み深い物がありますね。

イスタンブールには観光客向けの豪華で綺麗なチャイハネもあるのですが、
僕が毎日通ってたのは下町スィルケジ界隈のチャイハネです。

真昼間からローカルトルコ人に紛れて一杯のチャイでまったりするなんて旅人冥利に尽きますよね。
(店員からしたらえらい迷惑だろう。)
でいつも思ってたのは朝っぱらから地元の男性が多い事。
彼らものんびり喋ってたり、カードしたり、水たばこふかしたり。
年齢も若い人からお年寄りまで。チャイ一杯でのんびり。
働いてないのか・・?
あっ今日お休みなんだ。それとも働き方改革されすぎたのか・・。だったらすぐさま移住したい・・。
なんだか親近感を覚えつつ。その朝もグダグダ。

そこに、ラウンド髭を蓄えた給仕のお爺さんがおりまして、打って変わってよく働いてるのです。
よく見てると注文を聞いたらすぐお茶の用意をし、
近隣の食堂にお茶を配達に行き元気に動いているのです。
働きぶりに感心していると、店内の椅子に腰掛けて一息ついたりして適度に休憩してる様子。

決してカッコイイとかスマートではないウェイターさんだけどなんだか微笑ましい気分にさせてくれます。
帰り際にお釣りをチップとして渡すと、これまた嬉しそうにニコーッとしてくれました。
その人懐こい笑顔が忘れられずまた立ち寄ってしまうのでした。

スパイス満点!キョフテの味はおふくろの味

そうだキョフテの名店があったけ。
キョフテとは挽き肉を成型して焼き上げたいわゆるハンバーグとかミートボールみたいな料理。
ひとつ違うのはキョフテはソースをかけるのでなく、成型時にクミンや塩胡椒等で肉自体に味付けをする所なのです。

タリヒ・スルタンアフメット・キョフテジシ・セリム・ウスタは早口言葉のようなイスタンブールの老舗の有名店。創業なんと1920年。
歴史的建造物のアヤソフィアやブルーモスクからも近く、
観光がてら食事するにはもってこいの老舗食堂です。

人気店だけあって店内も大混雑。
こちらのキョフテは串から外されて出てきました。
まるごと頬張ると肉汁が口いっぱいに広がりお肉本来の味がしっかり楽しめます。
さらに一緒にこねられたスパイスの刺激も味わえて新しい感覚です。
普通だったら殺人的な辛さのハラペーニョもそれほど辛くなく、
添えてみえると酸味も交わり味変を楽しめます。
う~ん、これこそ味の交易路、お肉業界のボスポラス海峡!!

さらにテーブルにあるパンは無料なのです!
無料・・。いわゆるフリー。
この言葉の神々しさたるや、貧乏バックパッカーにとっては感無量なのです。
キョフテをはさんで食べればトルコ風ハンバーガーて感じでついつい2、3個は軽く一口でいけてしまうのです。
お値段一皿19トルコリラ!日本円で約450円ぐらい!
この味でこのお値段!さっきのチャイといいコスパ最強ですね。

しかも、こちらのお店牛肉キョフテと羊肉キョフテの2種類用意されているので
牛肉が苦手な方や生活柄食べられない方も安心して来店頂けるのです。
※羊肉キョフテはお値段が変わりますのでご注意下さい。

サラダもお皿一杯の山盛りで食べ応え抜群。
普段野菜不足で健康が気になる中年バックパッカーにも優しいお店なのです。

キョフテって、その味は食堂や家庭で様々あるそうで
おふくろの味のように人々に愛されているんだなぁ。

トルコ料理は世界三大料理のひとつとはよく言ったものですが、種類も料理法も豊富。
旅行の際は皆さんもぜひ様々なトルコ料理を楽しんでみて下さいね。

今回も股旅ブルース、最後までお読みいただきありがとうございました
次回、17話 イスタンブールのカリグラフィー道は一日にして成らず。
をお送りします。

Tarihi Sultanahmet Köftecisi Selim Usta
Alemdar, Divan Yolu Cd. No:12, 34110 Fatih/İstanbul, トルコ
☎+902125136468/10時30分~23時00分
http://www.sultanahmetkoftesi.com/