密林を見下ろすのは巨城の栄光

こんにちは。中年バックパッカー旅すけです。
いつも股旅ブルースをお読み頂きありがとうございます。

世界を股にかけて旅する股旅ブルース。
今回の旅はスリランカを代表する世界遺産、シギリヤロックを訪れます。

密林に佇む巨岩の謎。天空遺跡に潜むは栄華の影か

ピンナワラの象の孤児院を見学し、次に向かうはシギリヤロック。
ピンナワラから車で更に北東に進む事2時間程の山中を抜けた緑豊かな場所にある。
途中には石窟寺院で有名なダンブッラもあったりでウキウキ観光街道である。
ダンブッラもスリランカの中でも随一の観光地であるが、時間の都合上今回は割愛。
あーダンブッラも心惹かれるなー!

シギリヤロックとはスリランカ中部マータレーにある遺跡である。
密林の中に忽然と現れる巨大な岩の周辺は5世紀頃までの王都としての遺跡が残り、
特に岩上に建造されていた王宮は水路や庭園、貯蔵庫もあり要塞化した都市遺構としても一見の価値がある。

巨大な岩は高さ195mもあり、楕円の形状で四方が切り立った崖になっている。
こんな鬱蒼としたジャングルの中、豪奢な王宮や先進的な都市を築きあげるとは、相当高度な文明だったはず。岩上の姿は正に天空の城と呼ばれるに相応しいものであったろう。

到着すると、入口にはチケットカウンターや博物館も併設されておりその歴史も垣間見れたりする。
入場料の3900ルピー(約3000円)を支払い、奥へと進む

まず見えてくるのが水の庭園と呼ばれる遺跡。なんとアジア最古と呼ばれ、かつては世界中から集められた500人もの愛妃達が沐浴を楽しんだとの事。なんたるハレンチ!なんたる時代!
それだけではなく高度な水路技術も見て取れるのだ。


シギリヤまでは参道のようになっており岩上までの登山口までは数百メートルを徒歩で行くのだが、程なくすると、木々の向こうにその頂上が見えてくるのだ。
沿道沿いには売店や軽食も食べられるレストランもあるので水分補給用のドリンクを用意するにも重宝する。とゆうのも、これから頂上まで長い長い道のりなのだ。
日本の寺社仏閣もそうだが、どこへ行っても観光地は高台の上や山頂にあってメタボパッカーを苦しめるのだ!!これはもう不摂生を改めよとの神のお告げか否か。
今回も苦難の登山に強烈な吐き気を催すのだった。
そんな僕を横目にスリランカ人ドライバーのアキラは観光客で混雑する中をひょいひょいと先を歩いてゆく。ま、待ってくれ〜、華原朋美の歌みたいに人の波に流されそうよ〜。

岩下の登山口には巨大な岩が、まるで合掌しているかのようにぽっかりと口を開け、石積みの階段が始まっていた。


ここから約200メートルの頂上まで岩の周囲をぐるりと登ってゆくのだが、なんと1200段もの階段を登らなければならないのだ。
うっ・・またも強烈な吐き気が・・。
しかしこの登山道(登岩道?)、同じ大きさに切り出された石が整然と積まれ、デザイン画のような綺麗な風景に見えるのだ。

緻密に作られた階段や通路は高い耐久性を誇り、雨季の激しい雨にも都市を守ってきたのだろうか。
ここでも当時の文明の高さを窺えるのだった。

そんな事を考えながらぷらりぷらりと登っていると、数段上でアキラが待っている。追いつこうにも、どんどん先に行ってしまうのだ。くそーっアキラめ!40代をなめんな!すでに息も切れ切れ、気管から変な音が聞こえだす。まだまだ先は果てしない、皆さんシギリヤロックにお越しの際は無理せず自分のペースでね。決して若者と張り合わないように・・。若手に御用心!夏に御用心!

今回も股旅ブルース、最後までお読みいただきありがとうございました。
次回、40話 シギリヤロックのレディは壁の中
をお送りします。

シギリヤ ロック
Sigiriya
8 Ela pahalawewa, Dambulla 21100 スリランカ
☎+94112426900/7:00~17:00
https://sigiriyafortress.com/