こんにちは。中年バックパッカー旅すけです。
いつも股旅ブルースをお読み頂きありがとうございます。
世界を股にかけて旅する股旅ブルース。
今回はシギリヤロックの頂上でついに絶景を拝みます。
シンハラ王朝の栄華に隠された絶景ビューを狙え!
シギリヤロック登頂(登岩?)も8合目。残すはライオン広場からの階段のみ。
ついにラストステアーズ!全1200段の階段のうち、残すは200段と言った所か。
今や猛々しさすら失われ、過去の遺物と化した巨大な獅子の爪を横目にその一歩を踏みしめた。
鉄製の古びた階段は岩の絶壁に設てあり、雑居ビルの非常階段のように右に左にと向きを変えながら頂上まで続いてゆく。見ると登頂には大勢の観光客が並び、狭い階段の中押し合いへし合いの大渋滞。
錆びて古びた階段が悲鳴を上げてるようだが、大丈夫か?しかも階段の下は丸見えの為、50メートル程眼下に広場を見下ろしながら登らなくてはならないのだ。これはもうただならぬ恐怖である。
古びた遊園地の老朽化したアトラクションが壊れそうで別の意味で恐ろしいとよく聞くが、同じ感覚だろうか。なりふり構わず手すりを握りしめるのを、前を進んでいた地元の子供たちに笑われるのであった。
やっと頂上に着いた頃には汗でぐっしょり。
心身共にあまり良くないぞ!とひとりボヤきながら眺望ポイントまで行くと絶景かな絶景かな。
眼下に広がるは新緑の大地と、遥か彼方に朧げなシルエットを写す遠くの山々が見渡せるではないか。
高さ180メートルの高さからは360度の大パノラマが拝めるのだ。
ぬお〜これはもう征服した気分になる!気分はもう聖帝サウザーだぜ。
岩の頂上にはかつての宮殿や沐浴場の跡が残されており、ここでも高度な治水技術や建築レベルの高さが伺えるのだ。こんな高地でどうやって潤沢な水を確保出来てたのだろうか。
今でこそ雄大な自然に囲まれたシギリヤも、王都として栄華を誇った時代もあったのだ。
大勢の従者や妃に囲まれて岩上の絢爛な王宮で過ごしたシンハラ王カッサパ一世。
わずか11年と言う儚い歴史の中で、何を思っていたのだろうか。
頂上で絶景を堪能した後は、点在する木陰でひと休み出来る。
実際、現地の学生たちは腰を下ろして休んだり勉強してたりと憩いの場としても利用していた。
スケッチしてる人なんかもいてなんだか微笑ましい。
帰りも同じ階段を下るのだが、下が丸見えな分帰りの方が恐ろしい!
足腰ガクガクで駐車場まで戻ると、転用された日本車のバンが一台停まっていた。
後部には“〇〇病院デイケアセンター”の文字が。
待て〜い!タイミング良すぎて乗りそうになるわ!
いや、まだ早いわ!
ひとりでつっこんでは大騒ぎして岩から下りても賑やかな中年バックパッカーであった。
今回も股旅ブルース、最後までお読みいただきありがとうございました。
次回、42話 キャンディの甘くて辛い夕暮れ
をお送りします。
シギリヤ ロック
Sigiriya
8 Ela pahalawewa, Dambulla 21100 スリランカ
☎+94112426900/7:00~17:00
https://sigiriyafortress.com/