こんにちは。放浪のバックパッカー旅すけです。
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世界を股にかけて旅する股旅ブルース。
今回は、ハバナ名物クラシックカーを見に行きます。
街に集まるアメ車ドライバーたちは孤高の走り屋なのか?究極のエコロジストなのか?
アメ車天国ハバナ!広場はまるで東京モーターショー!
ハバナの街を歩いているとけたたましいクラクションに驚かされる。
現代の普通車はプップーなんて馴染みのある音だが、昔のクラクションは耳をつん裂くようなファンファン!!てな感じだから心臓に悪い。
もはや日本のデコトラクラスの轟音が街のあちらこちらで鳴り響いているのだ。
そういえばデリーを旅した時もオートリキシャーのクラクションにゲンナリしたんだっけ。
もしかすると、彼らのアピールなのかも知れない。
言わずもがな、キューバはクラシックカー大国。
1950年代のアメ車が、21世紀を超えた今でも現役で走っている。
そこにはマリアナ海溝よりも深〜い事情があるのだ。
20世紀初頭、アメリカはキューバにとって友好国であった。
米国企業はこぞってキューバに進出し、経済的にも大きく依存していたのだ。
しかし、1959年、フィデル・カストロとチェ・ゲバラらの武装蜂起によるキューバ革命の勃発で国交は断絶となる。
アメリカ合衆国からの支援、庇護をうけた軍事政権への反発であった。
以降は経済封鎖により、車をはじめとした工業製品の輸入も滞る事となった。
国民は59年以前にアメリカから輸入していた車を修理して使うしかなかったとゆう訳だ。
もちろん、米国との断絶後、社会主義国として親交を深めたソビエト連邦からも車は入ってきてはいたのだが、そこは既に社会主義。
新車なんて国有車みたいなもので、ほぼ出回らなかったらしい。
現代では古いアメ車を乗り回す彼らは、旅行者からしたらオシャレでクール。
ファンファン鳴らしてアピールしたいだろう。
街に溢れんばかりのアメ車だが、一斉に楽しめる場所がある。
オレイリー通りの東、フエルサ要塞横の広場はまるでクラシックカーの中古車展示場のようだった。
なかでも指折りの派手さを備えた車ばかりなので原色が洪水のように目に飛び込んでくる。
車種もオープンカーからセダン型まで、カーマニアには堪らないだろうな〜。
ズラリと並んだアメ車の横ではドライバーだろうか、タクシーのように交渉している。
なかにはいくらで売ってやるみたいな販売交渉もしてたり。
売っちゃうなんてなんかもったいないような気もするなぁ。
しかし、何十年も乗り回してるとは思えないくらい綺麗でピカピカ。
みんな相当大事にしてるんだろうな。
いくら政治的な背景があったとは言え、ひとつの物を修理して長年使い続けるなんて凄いこと。
その方が愛着も湧くし、環境にも配慮出来る。
大量生産大量消費にシフトしている現代で、この小さな島国のエコな考えに感心させられたりするのだった。
“ヘ〜イ、兄さんオープンカーで海岸通りを走らないか?”
やだっここって六本木!?バブル期なら秒で乗っちゃう所!って中年男が何言ってんだか!
ちなみにお幾らかしら?
“1時間チャーターで30cuc(兌換ペソ)だよ。”
“30ペソてゆうとだいたい3400円ぐらい、普通タクシーの3倍!”
まぁ観光タクシーだからそんなもんかな、ドライバーさんまた今度な。
おいおい、値段を聞いたらさっきまでの感心から目が覚めたのであった。
けど、アッシーくんならいつでも歓迎よ!←古すぎる。
今回も股旅ブルース、最後までお読みいただきありがとうございました。
次回、62話 ハバナのボデギーダで麗しのモヒートを
をお送りします。
Castillo de la Real Fuerza
フエルサ要塞
O’Reilly, La Habana, キューバ
9:30~17:00