5層からなるゴプラムが晴天に映える

こんにちは。放浪のバックパッカー旅すけです。
いつも股旅ブルースをご覧頂きありがとうございます。

世界を股にかけて旅する股旅ブルース。
今回はクアラルンプールの観光名所を訪れます。
街で見かける宗教施設は多様性に溢れた場所でした。

仏教、イスラム教、ヒンドゥー教。マレーシアの寺院を巡る旅へ

他民族国家で有名なマレーシア。
街には各民族の特徴的な建物が乱立しているが、中でも最も異彩を放つのが寺院だろう。
マレーシアの民族は大きく分けて3つ、華僑らを中心とした中国人(華人)、半島から東南アジア諸島に住んでいたマレー人、ヒンドゥー教徒であるインド人である。
その他にも先住民族や、プラナカンなどの混血グループも存在する。
彼らが信仰する仏教寺院、イスラムモスク、ヒンドゥー寺院は至る所にあって、その暮らしと密着している。
日本では街中で見かけると言えば大乗仏教のお寺か神道の神社ぐらいで、その造りも大概似ているが、マレーシアのそれらはバラエティーに富んでおり、外観を見て回るだけでも楽しめる。

マラッカからクアラルンプールに戻って来た夜、滞在先のゲストハウスで受付のムスタファが明日滞在客数人で市内観光に行かないかと誘って来た。
昼食付きで夕方までで1200円ぐらい、中々面白そうなので参加する事にした。
メンバーは僕とムスタファ、スウェーデン人の男の子、台湾人の母娘、日本人の女の子の計6人。
ここにも小さな他民族チームが生まれた。

ゲストハウスを出発してまず向かったのは関帝廟。
三国志の武人関羽氏を祀った寺院だ。

文武に長けた事で有名な関帝聖君、神格化された寺院も中国全土で見かける。
秀でた能力は中国で最も崇拝されているとか。

けど、大元祀られた理由は主君である劉備との盟約を果たせなかった怨念を鎮める為らしい。僕らが知るのは横山光輝先生の漫画『三国志』の頼れる関羽だが、本来の素顔はまた違ったのかもなぁ。

関帝廟から歩いて5分の場所にはヒンドゥー教のスリマハマリアマン寺院がある。

緻密な彫刻とゴプラムと呼ばれる塔門が目を引く寺院はクアラルンプール最古のヒンドゥー寺院。
大通りから一歩中に入ると穏やかな空気漂う。

まるで外の喧騒が嘘のように静かで、温もりを感じる。
広い寺院の至る所には参拝しているインド系の人々がゆっくり休んでいる。
中には寝そべって昼寝する人も。
そんな風景が余計に平穏な気持ちにさせてくれるのかも知れない。

ヒンドゥー教は多神教、様々な神々の装飾は外観だけでなく、内部の祈祷室にも見られ極彩色の神々や動物たちの享楽的な絵柄で楽しませてくれるのだ。

ヒンドゥー寺院なのに中華街のど真ん中にあってなんだか異質だが、観光客始め誰でも訪れる事ができるのでちょっと立ち寄るにもちょうどいいだろう。

次に向かったのはマスジッド・ネガラ。
マレーシア最大の国立モスクで宇宙ステーションのような近未来風のミナレットや礼拝堂が特徴的だ。

なんと8000人も収容出来るらしくその規模に圧倒される。
他にも庭園や図書館もあって文化施設としても評価が高い。
見るとイスラム教の人々が入口から上がっている。
中はどんなんだろ、楽しみだな〜と意気込んでいると、鶴の一言ならぬムスタファのストップが!なんと現在ラマダン期である為、異教徒は入れないだと!
なんだってー!モスク大好きなのに!しょんぼり・・。
まぁしょうがない、外観だけ堪能してお祈りするか。
晴れた空にアザーンが虚しく響くのであった。

今日は早速、仏教寺院にヒンドゥー寺院、イスラムモスクと巡ってみたけど、いづれも3者3様。
それぞれの特徴や理念が具現化されて信仰する人々の心地よい聖域となっているのだろう。
しかも3宗教が敬い共存している姿は多様性の最たる物、日本も一歩先行くマレーシアを見習うべきだな。
ちなみにこれら寺院はクアラルンプールの中華街から徒歩5〜15分の場所にあるので半日周遊に最適だ。

ショートトリップはまだまだ続く、さ〜てお次はどこかな?
ムスタファが言うには洞窟探検だとのたまふ。
洞窟??こんな都会で?おいおいムスタファ君、マレーシアンジョークも程々にしてくれよ〜。
しかしこの後、過酷な洞窟探検が待っているとは知る由もなかったのだ。

今回も股旅ブルース、最後までお読みいただきありがとうございました。
次回、79話 クアラルンプールのバトゥケイブは光の射す方へ
をお送りします。

スリ マハ マリアマン寺院
ஸ்ரீ மகா மாரியம்மன் ஆலயம்
Jalan Tun H S Lee, City Centre, 50000 Kuala Lumpur, Wilayah Persekutuan Kuala Lumpur, マレーシア
☎+60320785323/6:00~20:00