こんにちは。放浪のバックパッカー旅すけです。
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世界を股にかけて旅する股旅ブルース。
今回からはインドの旅をお届けします。幾多のバックパッカーを魅了し、地獄に突き落とした大国インド。中年バックパッカーは果たして生きて帰れるのか!?
これぞインド!駅前通りのメインバザールで沈没したい!
これ程旅をしていると、どこが1番良かったですか?なんて事を度々聞かれる。
そりゃあ度肝を抜く壮大な世界遺産も、唸る程美味しい料理もどれもこれも素晴らしくって1番かなんて選べない。
しかし、どこが1番印象に残っているかと聞かれたら迷わずこの国を選ぶだろう。
そう、インド、、。
アジアの中央寄り、ユーラシア大陸からベロのように垂れ下がった人口世界一の国。
普通この国をイメージする時、何を思うだろうか、カレーにタージマハルにボリウッドムービーと言った所か。
しかし、一度旅するとそのイメージは星一徹がちゃぶ台をひっくり返すように、一瞬で覆されてしまう事だろう。
インドのイメージは、嘘、詐欺、誘拐、下痢と検察側の起訴状のように塗り替えられてしまう。
街を歩けば、ツーリストをあの手この手で騙そうとする輩がウジャウジャ、狂犬病疑わしい野良犬もウジャウジャ、更に、どう見ても衛生的に良くない食べ物もウジャウジャなのだ。
旅慣れしていない人は、秒で卒倒確実だろう。
だが、インドとゆう国は、そんな困難を乗り越えた先に恐ろしい程美しい遺跡、文化、宗教が待っている。
それらは間違いなく僕らの心を打ちのめし、迷わずこの国の虜にさせてくれる事だろう。
それ程までにこの国は汚なさと美しさに溢れている。
今回からそんな悪名高いインドの旅記録を綴って行こうかと思う。
インドへの入国は国際線のあるコルカタやムンバイの場合もあるが、ほとんどが首都ニューデリーだろう。
近郊含めた人口は2,900万人を越えるアジア有数の大都市ニューデリー。
近代では発展著しく、インドの政治・経済の中心として目覚ましい成長を遂げているのだ。
しかし、巨大なショッピングセンターやターミナルもまだまだ一部の産物であって、市内には未だホームレスや野良犬を眼にする。
そんなニューデリーでバックパッカーが多く滞在するのがパハールガンジだ。
場所はニューデリー駅の東側一帯、真っ直ぐに伸びるストリートには食料品や衣料品、雑貨店がひしめき北と南には安宿やホテルが乱立している。
その様相は現代の発展とは程遠く、仄暗い路地裏に、漂うすえた臭い、道路を漫然と歩く野良牛と、さも途上国とも言うべき光景が広がっている。
しかし、これこそがインディア。
到着した日からハンマーで殴られた様なカルチャーショックを与えてくれるのだ。恐るべし!
パハールガンジの東側一帯は食堂街になっており、細い路地に美味しい匂いを漂わせている。カレーやインドの定食であるターリーはもちろん、揚げたてのプーリーも食べれたりする値段も格安なのでオススメだ。
しかし、この通り沿いの旅行会社には要注意、ほとんどがぼったくりか偽のオフィスだったりするので近寄らない方がいいだろう。
もはや悪の巣窟か!?パハールガンジでだましだまされ拉致られて。
僕が滞在したホテルは、このメインバザールからは少し離れていた。
前日の夜にシンガポールから到着し、窓のない部屋でクーラーの音にうなされながら朝を迎えたのだった。
まずはニューデリー駅でバラナシ行きの寝台列車を予約しようと、ホテル前からリキシャに乗った。
リキシャは渋滞する道路をスイスイ風を切って進む。
なんだタイのトゥクトゥクみたいで快適だな、インドチョロいぜ。
なんて天狗になっているところにドライバーが話し掛けて来た。
“ツアー頼んだか?友人のツアー会社に行こう”
はっは〜ん、これだな、ぼったくりツアーの紹介。
こちとらインド情報は網羅してんだぜ。答えはノーだ!!
“すぐ着くからな”えっミスター聞いてた?ノーて言ったよ。
リキシャはみるみる駅を通り過ぎて行く。
待て待て待てー!行かねっつってんじゃん!
ニューデリー駅は遠ざかり気付けば見知らぬ場所へ。
おいっおろせ!おろせ!ようやく止まったリキシャーだが、ドライバーは未だ旅行会社に連れて行こうとする。もう知らんぞ!
口論の末、振り払って来た。
くそーこれが悪妙高いインドのリキシャーか。
早速やられちまったぜ。
イラ立ちながら、駅までの道を歩いて戻ったのだった。
駅まで辿りついて、ようやく列車の予約をしたのだがパハールガンジをぷらぷらしていると、やれリキシャに乗らんか、やれツアーに行かないかと四方八方から声を掛けられる。
追い払うのとインドの酷暑でもうヘトヘト・・。
ゲンナリしている所に1人の青年が声を掛けてきた。
年は若く、人懐っこい感じで他の輩とは雰囲気が違っていた。
なにより英語が上手だったのだ。
僕は誘われるがままリキシャに乗り、気がつけば見知らぬ旅行会社へ、、ってこれ絶対ヤバい奴!!!
あー、ボーっとしてたなぁ。
今や見知らぬ所でインド人に囲まれて高額なツアー勧められてるし、これはもうバッくれっきゃねえ!
オフィスから一旦外に出て見れど、どこだここは?絶対絶命である。
渋々戻ると、ガマガエルみたいなオヤジがカレー出してきた。
“腹減ってるだろ?食え”
わー、美味しそう!ちょうどお腹減ってたとこーってなるかっ!!
これ中に睡眠薬入ってる奴!!地球の歩き方で見たよー!絶対食わんぞ!
しかし、どうにもこうにも埒が開かんし、逃げるに逃げれんし。
わかったわかった、じゃあ1番安いツアー頼んでやるから必ずホテルに連れ帰ってくれ。
“オーケー、いいだろう。市内を周遊するツアーで3,000ルピー(約5,000円)だ。”
“3,000!!普通は1,700ルピーぐらいだぞ!ディスカウント!ディスカウント!”
“ダメだ。”くっ、このガマガエル相当しぶとい、、。
背に腹は変えられぬ。なにより命が大事だ。
3,000ルピー払うか、、オーマイガー、お財布には1万円札しかないじゃないか!!
“すまんが、両替出来るだろうか?”
“両替?いいだろう”言ってるそばから万札取りやがった!コイツ!
僕はすぐさま万札を取り返すと、“先にルピー払え!!”と叫んだ。
なんだこれ、麻薬取引かっ、映画ぽくてちょっとカッコよかったぞ。
とは言え相当悪いレートで両替されて支払うと、ようやく解放された。
外では中年の男性が車まで案内してくれた。
助手席に乗って車が発進した所で、ここまで連れて来やがった青年が現れて笑顔で手を振っていたのだ!
き〜さ〜ま〜、許さんぞ〜!!僕は車内から中指を突き立ててやるのだった。Fu○k!!
インド初日から詐欺の洗礼を浴びてすっかり疲れきってしまったのだが、インドの悪夢はこれだけでは終わらないのであった。次回に続く!
パハールガンジ
Paharganj
特に大通りのメイン バザーに格安のゲストハウスと小規模な店舗が集まり、バックパッカー向けの賑やかな地域を形成している。近隣にはベーカリー、伝統的なインド料理を提供するレストラン、パスタやファラフェルなどの世界各地の料理を特徴とする屋上レストランなどがある。近くの New Delhi 駅は、重要な鉄道の拠点である。