大西洋に面したハッサン2世モスクでは夕陽の絶景が

こんにちは。中年バックパッカー旅すけです。
いつも股旅ブルースをお読み頂きありがとうございます。

世界を股にかけて旅する股旅ブルース。
前回まで、シャウエンの旅にオススメの宿で旅気分を満喫した旅すけなのでした。
今回はモロッコ旅のラストをハッサン二世モスクで迎えます。

絶景の夕陽を狙え!カサブランカのハッサン2世モスク

シャウエンの朝は早い。早朝から近隣の民家から忙しない音が聞こえてくる。
もちろん、ハマム広場にあるグランモスクからのアザーンも町中に響いているのだが、なにより朝の生活音が心地良い。荷車を引く音、母親が子供を呼ぶ声、ダールザンブラのベッドで微睡みながらそんな音を聞いていると懐かしい郷愁のようなものを感じられ、起き出すのが億劫になってきた。

今日はモロッコ旅行の最終日。
午前中のバスでカサブランカまで戻り深夜便で経由地のパリに向かう予定だ。
シャウエンからカサブランカまでは約340km。バスでおよそ5時間ぐらいだろうか。

眠い眼を擦りながら支度を終えると、階下に降りた。
フロントでフランス人オーナーと挨拶がてら言葉を交わし、ホテルを後にした。ダールザンブラ、オシャレな内装とテラス絶景で良いホテルだったな。

町の中心地であるハマム広場まで降りると、近くのローカルレストランで朝食を食べた。
軽く焼いた卵とオリーブ、ホブスと簡単なメニューだったが地元の人々に混じっての朝食は感慨深いものだ。なにより食後のミルクティーが温かく、ぼんやりと朝の広場を眺めるにはうってつけだった。

いやいや、ぼんやりもしていられない、バスに乗り遅れてしまう。
町の入口であるアイン門からタクシーに乗りバスターミナルまで向かった。
ターミナルと言ってもビルディングのような巨大な施設ではなく、一軒家ぐらいの建物に駐車場としての広場が設てある程度の簡素なものだ。中は殊の外閑散としており、待合のベンチも寂しげに列をなしていた。乗り口の売店ももちろん閉まっていたが、傍らではバスのドライバー達が談笑している。
数分待っていると大型バスが入ってきた。
ドライバーに行き先を確認し乗り込むと、地元客のような親子が乗ってきた。
フェズからのバスはツーリストで溢れていたのに、おかしいな・・。
そう、この時ちょっとしたミステイクを犯してしまっていたのだ。
この時乗車したバスはツーリスト向けの急行バスではなく地元客向けの鈍行バスだったのだ。

カサブランカまで5時間程度の予定が、8時間もかかってしまうとゆう失態!!まぁ特に予定があるわけでもなく気長に行くとしよう。バスは要所要所で停車し、ジュラーバを着たローカル客でいっぱいになり、押し合いへし合いの満車状態に。朝9時頃出発したバスがカサブランカのターミナルに到着したのは夕方5時頃だった。長い!!長かった!痔が悪化するとこだぞ!

実は当初予定ではカサブランカにあるハッサン2世モスクで夕陽を見ようと思っていたのだが、既に陽も沈みかけ。果たして間に合うだろうか?ターミナルでタクシーに飛び乗った。
Hey You!! Hurryでたのむぜ!!左とん平かよ!?

ハッサン2世モスクとは、国内最大級を誇り全長200メートルもあるミナレットで有名な観光スポット。
その壁面装飾はゼリージュと呼ばれ、小さくカットしたタイルを幾何学模様のモザイクにした伝統技法は世界でも高く評価されている。

モスク横の広場は大西洋に面しており、夕陽が拝める絶景スポットとして観光客にも評判の名所なのだ。

左とん平風にタクシーを降り広場まで走るのだが、時すでに遅し。
陽は既に沈み遠くの水平線がはかなく染まっていた。
海は大西洋からの熱い風に激しく波打ち暗いその身を朧げに横たえていた。
僕は袂の欄干に寄り掛かり旅に思いを馳せるのだった。

モロッコを巡る9日間の旅も今日で終わり。
国内をバス・列車・車、そしてラクダと乗り継いで来たが赤、黄、青とひとつの国とは思えないカラフルな旅だった。
エキゾチックで神秘的。その一言では語り尽くせない程壮大な魅力を内包した国、モロッコ。
1000回の旅でもその魅力が果てる事はない。
これからも訪れる旅人達に感動を与え続けるだろう、打ち寄せる波のように。

今回も股旅ブルース、最後までお読みいただきありがとうございました。
モロッコの旅はこれにて終わりますが、股旅ブルースはまだまだ続きます。

ハッサン 2 世モスク
مسجد الحسن الثاني
Bd de la Corniche, Casablanca 20000 モロッコ
☎+212522482886 5:00~22:30
http://www.fmh2.ma/