古代の石積み遺跡はもはや神の象徴

こんにちは。放浪のバックパッカー旅すけです。
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世界を股にかけて旅する股旅ブルース。
今回はエジプトの代名詞、ギザの3大ピラミッドを訪れます。ついにやって来た世界のピラミッド、中年バックパッカーはそのパワーを享受出来るのか!?

世界遺産の代表、クフ王のピラミッド。その規模は遥か想像を越える!

世界の遺跡と聞いて思い浮かぶのは何だろうか?
カンボジアのアンコールワット?ペルーのマチュピチュ?ギリシャのパルテノン神殿?
世界には未だ謎に包まれた遺跡建造物が数えきれない程あるが、真っ先に思い浮かぶのはギザの大ピラミッドではないかと思う。
砂上に鎮座する四角錘状の巨石建造物は緻密な建造法や複雑な内部構造など数千年を経た今でも明らかになっていない。解明されない謎は更に尊敬と畏怖の念を与え神秘の代名詞として人々の記憶に深く刻まれているのではないだろうか。

そんな誰もが知る有名遺跡ピラミッドを訪れたのは、エジプトの旅も終盤に差し掛かった8日目の事だった。
カイロから始まった旅はアスワン、ルクソールを後にしようやくカイロに戻って来た。
カイロ市街地からギザまでは自動車で向かうと渋滞がなければ1時間程で到着する。
ピラミッド群の入場口は最も巨大なクフ王がある北側と、スフィンクスがある東側にあるが、
今回は北側へと向かった。
ギザの砂漠は市街地より高台にある為、途中から既に四角錘の上部が見える。
雄大な神の遺産が街を見守るかのようなのだ。
エントランスで入場料160EGP(約1040円)を支払う。
これでエリア内のピラミッド全て見学出来るが、人気のスフィンクスエリアは別料金で100EGP(約650円)、クフ王のピラミッド内部は360EGP(約2340円)となっている。
王家の谷もそうだが、エジプトでは人気スポットは別料金にするやり口が主流なのかー?
なんとかしろよ〜エジプト政府!

ゲートを通過すると目の前には巨大な石積みの壁が迫り来る。
これこそが世界最大、クフ王の大ピラミッドだ!
クフ王とは古代エジプト第4王朝の王である。
彼についての文献はほとんど残されておらず建造物も多くが失われた。
第4王朝は彼の父スネフェルによって開かれたが巨大ピラミッドが建造された時期にもあたり、ギザの三大ピラミッドの中でも最初に建造されたものであるらしい。

その多きさたるや高さは約150メートル、底辺の長さは約230メートル
これ程壮大な石積み建造物を4500年前に造っていたなんて想像を絶する。

積まれた石材はなんと230万個!ひとつが2.5tもの大きさだから果てしない程の労力が使われた事だろう。

近づいて見ると、積まれた石材が意外にも不揃いである事に気付く。
精巧に造られた建造物だけに均一な石積みを想像していたのだが、どれも不揃いでありデコボコしているのだ。
それもそのはず、完成時は均一で美しい石灰岩の化粧石で覆われ白く輝いていたそうだが、イスラム時代にカイロの街を造るための健材として剥がされたのだ。
今ですら神々しさすら感ずる遺跡だが、完成時はより神秘的であった事だろう。

クフ王に負けないカフラー王とメンカウラー王のピラミッドたち。

ギザのピラミッドはクフ王の他にもう2つある。
カフラー王とメンカウラー王のピラミッドだ。

南北斜めに並ぶ3基のうち真ん中にあるのがカフラー王のピラミッド
高さ136メートル、クフ王のピラミッドよりも若干小さくなるが、地盤が高い為か遠方から見ると丁度同じぐらいの高さに見える。

また、参道の先には有名なスフィンクスが存在する為、ピラミッド守護の目的でカフラー王が建造したとの説もある。

最も特徴的なのは、ピラミッドの頂上部分だけが色調が変わっているのだ。
よく見ると、頂上は綺麗な砂色を一面に纏っているが、大半はゴツゴツとした剥き出しな状態。

先に述べたとおり、こちらもクフ王のピラミッドのように一面化粧石を纏っていたそうだが、盗掘によりほとんどが剥がされてしまったそう
どんだけ盗られてんだ、本来は綺麗だったろうに罰当たりめ!ファラオの呪いを!

最後はメンカウラー王のピラミッド

3基の中でも最も南に位置し、高さも65メートルと小さい。
しかし、参道や王妃たちの小さなピラミッドなど規模としては他の2つに負けてはいない。

北側には傷跡のような穴が陥没しているが、かつて破壊し損ねた痕跡らしい。
修復しろよ・・、エジプト政府。

3基のピラミッドは同じエリアにあるものの、徒歩で周遊するにはかなりの距離があるし、暑い!暑すぎる!シャトルバスとかカフェとかないのか!?
酷暑に参っていると、明らかに怪しげなエジプト人が声を掛けてきた。
“へ〜イ、兄さん写真どうだい?撮ってやるぜ”
“うっせ〜な〜、いらね〜よ”
“いいから、いいからそこ立って”
あっケータイ取りやがった!勝手に撮ってんじゃねえ!!
すぐさま取り返すと、奴は悪びれもせず300EGP(約1700円)よこせと言って来やがった!
おいおい、ここはインドかモロッコか?
久しぶりの詐欺師出現に心躍るも、しっかり追い払うのだった。
しかしよく見るとピラミッド周辺、詐欺師がウジャウジャ
一掃しろよ〜エジプト政府!あとインフラ整備も頼むぜ〜。

絶景を独り占め!マリオットメナハウスでピラミッドパワー満タン!!

さて、ピラミッド観光にオススメのホテルをご紹介。Marriot Mena house Cairo (マリオットメナハウスカイロ)だ。
元々は狩猟小屋だったメナハウス、驚くべきはその立地、ギザのピラミッドから500メートルに位置し徒歩10分の近さなのだ!

なので部屋のバルコニーからはいつでもピラミッドの美しい姿が眺望出来る。
朝起きてピラミッド、夜寝る前にピラミッドと様々なピラミッドを堪能出来るなんてゴージャスそのもの!

ホテルは40エーカーもの広さがあり、レストランやプールだけでなく緑豊かな庭園も広がっているのだ。

更に素敵なのは朝食、メニューはビュッフェスタイルでピラミッドを眺めながらのテラス席で食べられるのだ。
いや〜こんな近くでピラミッドパワーを感じられると、運気も爆上げしそうだな。

ギザの3大ピラミッドに来てみたが、やはり文献やテレビで見るよりも壮大で強烈な印象だった。
遥か数千年前に造られた巨大遺跡は今も砂上に眠り、古代の叡智を脈々と伝えているその姿は王墓の域を越え崇高なる神の象徴のようでもあった。

目を閉じるとピラミッドの残影は深く瞼に残り、ゆらめく蜃気楼のように跡形もなく消えてゆくのだった。

Marriott Mena House, Cairo
6 Pyramids Road Cairo، 12556 エジプト
☎+20233773222
https://www.marriott.com/